史実に基づくイエス

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史実に基づくイエス
“史実に基づくイエス”によると、偉大な人、偉大な教師、偉大な預言者、と呼ばれています。約2,000年前この地上を歩いたイエスが人々に愛と慈しみを示しただけでなく奇蹟をも行い、その後エルサレムの町から少し離れた場所でローマの恐ろしい十字架にかかり死にました。この事実は現在専門分野でも認めています。今まで私はイエスを、釈迦、孔子、ゾロアスター、モハメッドなどと同一視していたので、“学者達”が“史実に基づくイエス”を事実として受け入れていることにも異論はありませんでした。

“無神論の実践者”であった私は、数多くの人が史実のイエスを否定していることは知っています。彼らは、イエスの記録は神話かでっち上げであると強く主張しています。しかし彼らの言い分はとても脆弱なのです。英語圏の国と、またそうでない国でも、歴史の年代は：BC（キリストの前）とAD（ラテン語の“Anno Domini” –– “我らの主の年”）、このように全くはっきり二つに区切られています。BC/AD、どんなに“政治的公正”にこだわって新しい記号BCE/CE（“Common Era"紀元前)を強調したとしても、イエス・キリストが歴史を二分していることに変わりありません。

さらに、世界の主要国と主要宗教とそのリーダー達が、必ず史実のイエスに直面するのも否めません。イスラム教はイエスを預言者と認め、一方ユダヤ人はイエスを神を冒涜する者、またはある特殊なユダヤ教教師（ラーバイ）はイエスを異教徒の神と判断しています。仏教ではイエスを、（完全で正しい知識を有し遜って人々を助けた人）“サンスクリット、菩薩”と呼び、ヒンズー教のイエスはインドでヨガを学び熟知した教祖的存在として言い伝えられています。¹

このように、ナザレ人イエスは史実の人物として知られ、私自身も異論はありません。しかし聖書に記録されている彼の生涯と死に関してはどうなのでしょうか？　旧約聖書で記録されている、来るべき救い主（“クリストス”ギリシャ語）の預言は...？

¹ ケネス　エル。　ウッドワード。“他のイエス。”ニュースウイーク、３月２７日、2,000．